建物、自動車、器具備品などといった資産は、購入時に購入金額の全額が経費とならずに、その使用可能期間でもって減価償却費として経費にしていくということがよくあります。簡単な説明をすれば、100万円で購入した自動車の使用可能期間(耐用年数)が5年という場合、毎年20万円ずつ(100万円÷5年)経費にしていくということです。しかし、実際には現在の制度では100万円全額が償却費とはならず、5万円(100万円×5%)だけは残るようなルールになっているのです。これは、その資産が残っている以上は何らかの価値があるということで5%だけは残す、つまり95%だけが償却費として経費にできるということなのです。この95%のことを償却可能限度額といいます。
今回の税制改正の要望は、外国は100%償却できるところが多いので、日本も同じようにしたらどうかということなのですね。
また、法定耐用年数も実態よりも長いケースが多いと思われますので、こちらも見直していただきたいものです。
ちなみに、減価償却費の計算方法に定額法という方法があります。これは次のような計算式になります。
減価償却費 = 取得価額×0.9×償却率
この、「×0.9」というのは、取得価額のうち90%が償却費になることを意味しています。しかし、償却費が90%に達した場合には、残っている10%の半分の5%をさらに償却費として経費にすることになります。この結果、取得価額の95%が償却費となるのです。
償却費の計算を、会計ソフトを使ってやっているような場合は問題ないとは思いますが、手書きで計算されている場合は気をつけてくださいね。「×0.9」をするために、90%までしか経費にできないと思っている方もいらっしゃるのです。手書きの所得税の青色決算書などを見ていると、償却費が0なのに、未償却残高(期末残高)が取得価額の10%になっているのです。思い当たる方は、一度見直してみると良いと思います。間違いがあった場合は、税務署に相談してみてください。税金が戻ってくるかもしれませんよ。

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